2025年3月18日は、世界中でサステナビリティに関する重要な動きが見られました。企業の持続可能性への取り組みや政策変更、新たなイニシアチブが発表され、環境・社会・ガバナンス（ESG）の分野での進展が注目されています。本記事では、昨日報じられた主なトピックを要約し、その意義を解説します。
昨日のサステナビリティ最新トピック
1. 電子産業向け新プログラム「Evolve」の発表
IPC（国際電子工業会議所）は、電子産業における持続可能性を加速させるための包括的プログラム「Evolve」を発表しました。このプログラムは、安全な代替化学物質の導入や二重マテリアリティ評価ツールキットなど、多岐にわたるリソースを提供し、製品循環型モデルへの移行を支援します。また、「Scope 3」温室効果ガス排出量報告ツールも含まれており、企業が直接的および間接的排出量をより正確に把握できるようになります。
(出典: https://www.globenewswire.com/news-release/2025/03/18/3044622/0/en/Electronics-Manufacturers-Double-Down-on-Sustainability-Efforts-Despite-Challenges-According-to-New-Report.html)
2. AIBによるグリーンボンド発行
アイルランド銀行（AIB）は、第7回目となるグリーンボンドで5億ユーロを調達しました。この資金はアイルランド国内のエネルギー転換プロジェクトに充てられる予定です。同銀行は気候金融分野でのリーダーシップ強化とともに、再生可能エネルギー推進へのコミットメントを示しています。
(出典: https://esgworldwide.org/18th-march-2025-news/)
3. Delta航空：革新的企業として認定
Delta航空はその持続可能性イニシアチブによって、「Fast Company」の最も革新的な企業ランキングに選ばれました。同社は持続可能な航空燃料（SAF）の普及促進や、水素燃料技術開発など、多岐にわたる脱炭素化戦略で注目されています。また、新しい燃料混合施設設立など具体的成果も挙げています。
(出典: https://news.delta.com/delta-named-one-fast-companys-most-innovative-companies-sustainability-initiatives)
4. BlackRockによるESGファンド名称変更
BlackRock社は欧州証券市場監督局（ESMA）の規制指針対応として、一部ファンドから「ESG」という名称を削除しました。これには顧客フィードバックが反映されており、「パリ協定整合ベンチマーク」基準との明確な連携強化も図っています。この動きは他資産運用会社にも波及している模様です。
(出典: https://www.esgtoday.com/blackrock-enhances-sustainability-characteristics-of-92-billion-of-funds-ahead-of-esma-esg-fund-naming-rules/)
5. IMFとモロッコ：レジリエンスと持続可能性施設レビュー完了
IMF理事会はモロッコとの第3回レジリエンス・サステナビリティ施設レビュー完了後、新たに4億9600万ドル相当の融資承認を決定しました。これには水資源管理改善や電力市場自由化推進策などが含まれており、中長期的成長基盤構築への期待が高まっています。
(出典: https://www.imf.org/en/News/Articles/2025/03/18/pr-2568-morocco-imf-concludes-2025-art-iv-consult-3rd-review-under-rsf)
まとめ
昨日報じられたニュースから見えるように、多くの国や企業がそれぞれ独自の方法でサステナビリティ課題へ取り組んでいます。特筆すべき点として、大手金融機関による気候関連投資拡大、新技術導入による脱炭素化努力、および規制対応策があります。一方、市場全体では政策不透明感にもかかわらずクリーンテクノロジー採用拡大というポジティブな流れも確認できます。それぞれの記事内容から得られる知見とともに、自社戦略へどんな影響や機会につながり得るか検討することがおすすめです。
