2025年4月4日、サステナビリティ分野では、欧州連合（EU）の報告義務延期、国際的なESG規制の動向、そして地域社会による持続可能な取り組みなど、多岐にわたる動きが見られました。本稿では、これらの最新動向を要約し、企業のサステナビリティ担当者が注目すべきポイントを整理します。
昨日のサステナビリティ最新トピック
1. EU、サステナビリティ報告義務の延期を決定
欧州議会は、企業のサステナビリティ報告義務に関する「ストップ・ザ・クロック」指令を承認し、CSRD（企業サステナビリティ報告指令）およびCSDDD（企業持続可能性デューデリジェンス指令）の実施を延期することを決定しました。これにより、企業は新たな報告要件への対応準備に追加の時間を得ることになります。
(出典: https://esgworldwide.org/4th-april-2025-news/?utm_source=chatgpt.com)
2. ISS、サステナビリティ債券の新評価システムを発表
ISS ESGは、グリーン、ソーシャル、サステナビリティ、サステナビリティ連動債券（GSSS+）を対象とした新たな評価システム「Sustainability Bond Rating」を導入しました。この評価は、投資家が債券のサステナビリティ影響とリスクをより正確に把握するための指標となります。
(出典: https://esgworldwide.org/4th-april-2025-news/?utm_source=chatgpt.com)
3. オーストラリア、グリーンウォッシングに対する罰則を強化
オーストラリア連邦裁判所は、年金基金LGSSに対し、ESG投資慣行に関する虚偽表示（グリーンウォッシング）により1,050万豪ドルの罰金を科しました。これは、同国におけるグリーンウォッシング対策の強化を示すものです。
(出典:https://www.debevoise.com/insights/publications/2025/04/04-esg-update?utm_source=chatgpt.com)
4. SBTi、ネットゼロ基準の改訂案を公表
Science Based Targets initiative（SBTi）は、企業の脱炭素化を加速するためのネットゼロ基準「Version 2.0」の改訂案を発表しました。この案では、Scope 1およびScope 2の排出目標の分離や、Scope 3排出の評価方法の見直しなどが提案されています。
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5. 米国、外国のESG規制適用を制限する法案を提出
米国上院議員ビル・ハガティは、特定の米国企業に対する外国のESG規制の適用を制限する「PROTECT USA」法案を提出しました。この法案は、EUのCSDDDなどの外国規制が米国の主権を侵害し、中小企業に過度な負担を強いると主張しています。
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6. デンマーク、SFDR遵守に関する不備を指摘
デンマーク金融監督庁は、3つの投資ファンドに対し、EUのサステナブルファイナンス開示規則（SFDR）への遵守に関する不備を指摘しました。特に、「重大な害を及ぼさない」原則の遵守に関して、投資のポジティブな貢献が環境や社会への悪影響を相殺するというモデルが不十分であると判断されました。
(出典:https://www.debevoise.com/insights/publications/2025/04/04-esg-update?utm_source=chatgpt.com)
7. 米国、ファンド名称規則の遵守期限を延長
米国証券取引委員会（SEC）は、投資会社法の「名称規則」の改正に関する遵守期限を延長しました。これにより、大規模ファンドは2026年6月11日、小規模ファンドは同年12月11日までに、ESGやサステナビリティ戦略を反映した投資構成の整合性を確保する必要があります。
(出典:https://www.debevoise.com/insights/publications/2025/04/04-esg-update?utm_source=chatgpt.com)
8. キラーニー、持続可能な町づくりを推進
アイルランドのキラーニーは、2030年までに国内で最も持続可能な町を目指す取り組みを進めています。具体的には、エネルギー使用のスマートメーターによる監視、使い捨てコーヒーカップの廃止、地域の生物多様性保護活動などが行われています。
(出典: https://www.thetimes.co.uk/article/irelands-next-top-model-town-0gq5pr6bq?utm_source=chatgpt.com)
まとめ
2025年4月4日は、サステナビリティ分野において多くの重要な動きがありました。EUの報告義務延期や米国の規制動向は、企業のESG戦略に直接的な影響を及ぼす可能性があります。また、地域社会による持続可能な取り組みや、新たな評価システムの導入など、サステナビリティの実践と評価の両面での進展が見られました。企業のサステナビリティ担当者は、これらの動向を注視し、自社の戦略や報告体制の見直しを検討することが求められます。
