2025年9月9日は、サステナビリティ分野で世界的に注目すべき動きが複数見られました。特に、大学・企業・行政の各セクターで「レジリエンス(回復力)」や「実効性」を重視した新たな取り組みや評価が発表され、サステナビリティ推進の潮流が一層具体化・加速していることが明らかになりました。本コラムでは、昨日発表された主要な記事・ニュースリリース・論文を要約し、最新動向を解説します。
昨日のサステナビリティ最新トピック
アリゾナ州立大学、世界的なサステナビリティリーダーとして最高評価を獲得
アリゾナ州立大学(ASU)は、2025年版「STARS(Sustainability Tracking, Assessment and Rating System)」レポートにおいて、世界的なサステナビリティリーダーとして最高評価を獲得しました。特に、全学生に対するサステナビリティ必修科目の導入や、キャンパス全体での実効的な環境施策が高く評価されています。ASUのグローバル・フューチャーズ・ラボラトリー副学長ピーター・シュロッサー氏は「イノベーションと持続可能な未来への投資が、全人類と地球の長期的な幸福に不可欠」とコメントしています。
BorgWarner、2025年サステナビリティレポート「Engineered for Resilience」を発表
自動車部品大手BorgWarnerは、2025年サステナビリティレポート「Engineered for Resilience(レジリエンスのための設計)」を発表しました。本レポートでは、気候変動対応やサプライチェーンの強靭化、従業員の多様性・包摂性推進など、企業のレジリエンス強化に向けた具体的な取り組みが詳細に示されています。BorgWarnerは、ESG(環境・社会・ガバナンス)目標の進捗状況や、今後の課題・展望についても透明性高く開示しています。
コネチカット大学、サステナビリティ評価で再び高評価
コネチカット大学(UConn)は、AASHE(高等教育サステナビリティ推進協会)の「Sustainable Campus Index(SCI)」で再びトップパフォーマーに選出されました。特に、全学的な計画・調整や学生の実践的な参画が評価されています。UConnのサステナビリティオフィスは、学生の専門的成長や実地体験の機会拡大に注力しており、インターンシップやプロジェクトの数も年々増加しています。
テキサス州、農村部の医療持続性強化法を成立
テキサス州では、農村部の医療体制の持続性を強化する新たな法案が成立しました。グレッグ・アボット州知事は、農村地域の医療アクセス確保と医療従事者の支援を目的としたこの法案に署名。サステナビリティの観点から、地域社会の健康インフラ維持が政策課題として明確に位置付けられています。
米国環境保護庁(EPA)、重要インフラ建設の許認可改革を発表
米国環境保護庁(EPA)は、電力インフラや製造業の国内回帰を促進するため、許認可プロセスの明確化・迅速化を目的とした改革を発表しました。これにより、再生可能エネルギーや重要インフラの建設が加速し、サステナビリティと経済成長の両立が期待されています。
まとめ
2025年9月9日は、サステナビリティ分野で「レジリエンス(回復力)」や「実効性」を重視した新たな潮流が鮮明となった一日でした。大学では全学的なサステナビリティ教育や学生参画の拡大、企業では気候変動やサプライチェーン強靭化への具体的な対応、行政では地域医療やインフラ整備の持続性強化が進展しています。特に、ASUやUConnのような高等教育機関のリーダーシップ、BorgWarnerのようなグローバル企業の透明性あるESG報告、そして米国政府・州政府の政策的な後押しは、今後のサステナビリティ推進において重要な指針となるでしょう。
昨日の目玉情報は、「サステナビリティの実効性とレジリエンスを重視した新たな評価・政策・企業戦略の台頭」です。今後も、各セクターの動向を注視し、クライアント企業のサステナビリティ戦略に活かしていくことが求められます。

