2025年10月18日、世界各地でサステナビリティに関する重要な動きが報じられました。特に注目すべきは、カナダ政府によるレイクウィニペグ流域の水質保全と持続可能な農業推進への大規模投資です。また、プラスチックごみ問題に対する米国カリフォルニア州の法的措置や、グリーンケミストリー分野での新たな環境影響評価研究、グローバルな持続可能な生活環境に関する白書の発表など、サステナビリティの多様な側面で新たな知見と取り組みが示されました。
昨日のサステナビリティ最新トピック
カナダ・レイクウィニペグ流域の持続可能な水資源管理への新たな投資
カナダ政府は2025年10月18日、レイクウィニペグの水質保全と流域の持続可能な農業推進のため、1,600万カナダドル(約13億円)規模の新規投資を発表しました。10件の淡水プロジェクトが支援対象となり、湖の水質改善、湿地の保全・再生、先住民コミュニティの参画強化、農業由来のリン流出抑制など、多角的なアプローチが展開されます。
主な取り組みは以下の通りです。
- Lake Winnipeg Research Consortium:湖上調査船の運用や研究活動の強化に約71万カナダドルを投入。
- Ducks Unlimited Canada:湿地の保全・再生を通じてリン流出を年間16~18トン削減するプロジェクトに約15万カナダドルを拠出。
- University of Winnipeg:雪解け時のリン流出リスク評価とリスクマップ作成、土壌改良材の効果検証に約22万カナダドルを支援。
これらのプロジェクトは、持続可能な漁業や生態系の回復、地域経済の活性化、先住民や地域住民の参画促進など、経済・社会・環境の三側面で長期的な価値創出を目指しています。カナダ政府は、州・準州・先住民との連携を強化し、全国的な淡水資源管理のモデルケースとする方針です。
出典:
グリーンケミストリー分野:ゼオライト系材料の持続可能な合成プロトコルの環境影響評価
2025年10月18日付で発表された学術論文では、ゼオライトイミダゾレートフレームワーク(ZIFs)という多孔性材料の「グリーン合成プロトコル」の環境影響評価が行われました。従来の合成法と比較し、エネルギー消費や有害廃棄物の削減、原材料の持続可能性向上など、環境負荷低減の具体的な効果が定量的に示されています。
この研究は、今後の材料化学分野における持続可能な製造プロセス設計の指針となるものであり、産業界の脱炭素化やサーキュラーエコノミー推進に資する知見を提供しています。
出典:
グローバルな持続可能な生活環境に関する白書の発表(香港)
2025年10月18日、香港のOne Heung Kong社は、複数の国際機関と共同で「グローバル持続可能かつ健康的な生活環境に関する白書」を発表しました。白書では、都市部の健康・ウェルビーイング向上、グリーンビルディング、再生可能エネルギー導入、循環型経済の推進など、世界各地の先進事例と政策提言がまとめられています。
特に、アジア太平洋地域における都市の持続可能性向上策や、企業・自治体・市民の協働によるイノベーション推進の重要性が強調されています。
出典:
まとめ
2025年10月18日は、サステナビリティ分野で多様な動きが見られた一日でした。特にカナダ・レイクウィニペグ流域の水資源管理への新規投資は、流域全体の生態系保全と持続可能な農業の両立を目指す先進的な取り組みとして、今後の国際的な水資源政策のモデルとなる可能性があります。
また、カリフォルニア州のプラスチック袋規制強化や、グリーンケミストリー分野での環境影響評価研究、グローバルな持続可能な生活環境に関する白書の発表など、サステナビリティの各分野で新たな知見と実践が進展しています。これらの動向は、企業や自治体、研究機関が今後のサステナビリティ戦略を検討する上で、重要な示唆を与えるものです。
今後も、各国・各分野の最新動向を注視し、クライアント企業のサステナビリティ推進に資する情報をタイムリーにお届けしてまいります。

