2025年12月13日、青色経済（ブルーエコノミー）と持続可能な金融をめぐる国際的な議論が活発化しました。スペインとブラジルの専門家らが、中国主催の気候投資フォーラムでグローバルな連携強化を訴え、海洋保護と経済成長の両立を強調。環境防衛者の危機や貿易持続可能性の動きも注目を集めています。これらのトピックは、企業がサステナビリティ戦略を立案する上で重要な示唆を与えます。
昨日のサステナビリティ最新トピック
海外専門家らが提唱：青色経済と持続可能な金融の国際協力を強化せよ
2025 Pearl Bay Climate Investment and Financing Conferenceのサブフォーラム（テーマ：「海からの力 – 青色炭素の活性化で高品質海洋経済を支える」）で、スペインとブラジルの専門家がオンライン参加。スペインのRamón Boixados教授（ESCP Business School客員教授、ASCM教授）は、海洋をグローバルサプライチェーンの基幹インフラと位置づけ、その戦略的重要性強調。María Jose García López教授（King Juan Carlos University、Triple Sustainability Consulting）は、持続可能な金融の役割拡大を指摘し、統一された**青色金融基準**の推進を呼びかけ、海洋保護への資金流入と生態・経済のシナジーを提案。ブラジル側では、José Ricardo dos Santos（LIDE CEO）が中米海洋経済協力の必要性を主張し、洋上風力や高付加価値漁業のポテンシャルを挙げ、専用基金設立を提言。Hsia Hua Sheng（Fundacao Getulio Vargasエコノミスト）は、中国資本市場がブラジルの持続可能金融を後押し可能と分析。専門家らは、青色炭素金融の政策枠組み改善、投資メカニズム革新、社会資本の動員を求め、海洋生態保護と持続利用の推進を合意。フォーラムはXinhua News Agencyなどが主催。 https://www.morningstar.com/news/pr-newswire/20251213cn46996/xinhua-silk-road-overseas-experts-call-for-stronger-international-cooperation-on-blue-economy-and-sustainable-finance
コロンビア、環境防衛者にとって世界最危険国に – 土地・森林保護のリスク高まる
コロンビアが環境防衛者にとって世界で最も死に至る危険な国であることが浮き彫りに。活動家らが土地と森林を守る中で直面する深刻な脅威を、Associated Pressが報じています。気候変動対策の現場で人権リスクが顕在化しており、企業はサプライチェーンにおける環境・人権デューデリジェンスを強化する必要性を示唆。 https://www.columbian.com/news/2025/dec/13/its-not-safe-to-live-here-colombia-is-deadliest-country-for-environmental-defenders/
中国、2026年貿易拡大へ「持続可能」成長を追求
中国経済問題委員会が2026年の輸出入拡大計画を発表し、「持続可能な」貿易発展を促進。経済成長とサステナビリティの両立を目指す方針で、グローバル企業は中国市場でのESG対応を再考する契機となります。 https://moderndiplomacy.eu/2025/12/13/china-to-expand-trade-next-year-while-seeking-sustainable-growth/
まとめ
12月13日のサステナビリティ動向は、青色経済の国際協力が最大の目玉でした。スペイン・ブラジル専門家の提言は、海洋関連投資の新潮流を示し、企業はブルーファイナンス基準への対応を急ぐべきです。一方、コロンビアの環境防衛者危機は人権リスクの現実を、中国の貿易計画は持続可能成長の地政学的文脈を想起させます。これらを踏まえ、クライアント企業各位はサプライチェーン全体での海洋保護と人権配慮を戦略に組み込み、2026年の機会を捉えていただければ幸いです。明日も最新トピックをお届けします。
